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妊娠中のデンタルケア

      2015/09/10

今回は『妊娠と歯の健康』についてお話します。

「子どもを1人出産すると、歯が1本抜ける」なんてウワサがあるそうですが・・・これはあながちウソではなく、きちんとケアしておかないと十分に可能性のある話です。

「妊娠中は歯の治療を受けないほうが良い」と言う人がいますが、実際には、妊娠中にこそむし歯や歯周病は治療し、トラブル予防のケアをすべきです。

たとえ自覚症状がなかったとしても、安定期に一度は健診を受けたほうが良いでしょう。

妊娠中にはホルモンバランスが変わり、それがお口の中の環境に大きな影響を与えます。

具体的にお口の状態にどのような影響を与えるのかを確認しておきましょう。

変化1) 歯周病菌が育つ

妊娠すると増加する女性ホルモンは、歯周病菌の大好物です。

口の中に女性ホルモンが増えると、歯周病菌もどんどん増えていきます。

そのため、妊娠しただけで、歯ぐきから出血しやすくなったり、歯周病になりやすくなってしまうのです。

変化2) 歯ぐきの免疫力が低下する

妊娠すると体内の免疫力が低下しますが、歯や歯ぐきについても同じです。

そのため、いつもよりむし歯菌や歯周病菌などに攻撃されやすくなります。また、ストレスが増えることも免疫力を低下させ、歯周病の原因となります。

変化3) だ液の分泌量が低下する

だ液には、お口の中が酸性に傾きすぎることを防いで、むし歯を防ぐ働きがあります。

妊娠するとだ液の量が減り、お口の中が乾きやすくなるので、お口の中が酸性に傾きやすく、むし歯にもなりやすいです。

ちなみに、この酸が口臭の原因のひとつでもあります。

変化4) だ液の酸を中和する力が弱くなる

だ液の量が減るだけでなく、酸を中和する力も低下してしまいます。

いつもは食事をして酸性に傾いた口の中をだ液の力で戻していたのが、妊娠中は戻せなくなってしまうために、口の中が酸性のままの状態になりやすく、むし歯が増えやすいのです。

このようなことに加えて、つわりの影響でこまめに何度も食事を摂ることなど、生活習慣の変化も重なって、トラブルがとても起こりやすい環境にあります。

妊娠してすぐから変化は起こりますから、早目のケアを心がけてください。

 - 年代別デンタルケアのお話

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