食べる順番はダイエットだけじゃない!?
2016/04/22
数年前に『食べる順番ダイエット』というものが流行りました。
食事の際に、食べるものの順番を工夫することで、血糖値の急激な上昇を抑え、脂肪細胞の活性化を防ぐというもので、それがダイエット効果もあると話題になりました。
効果的な食べ方の順番として・・・
1)野菜や海藻、煮物の小鉢などの食物繊維が豊富な料理→2)みそ汁などの汁物→3)肉や魚などのタンパク質→4)ご飯やパン、めん類などの炭水化物
この順番で食べ物を食べることが推奨されました。
最近はテレビや雑誌で見聞きする機会は減りましたが、『食べる順番』に気をつけると良いことは、ダイエットばかりではありません。
実は、糖尿病予防という観点からも効果が期待できるものです。
食事などで摂取したものは、私たちの体内で糖になり、血液中をめぐります。
食事をすることで血糖値は上昇しますが、急激に糖が増えると、今度はインシュリンというホルモンが血糖値を下げようとします。
ところが、インシュリンが足りなくなったり、うまく細胞に作用しなくなってしまうと、血液中の糖分が余剰状態になり、血糖値が上がり、糖分を受け取るべき筋肉などに行きわたらなくなります。
この状態が、いわゆる糖尿病です。
それに対して、食べる順番を工夫することが対策になるのは、次のような理由があります。
初めに『食物繊維が豊富な料理』を食べることで、腸内での糖質の吸収が緩やかになり、血糖値が上がりにくくなります。
また、食欲を抑制する働きのあるインクレチンというホルモンの分泌も促されるため、食べ過ぎ防止にもつながります。
ただし、イモ類、大豆以外の豆類、カボチャ、トウモロコシなど、食物繊維は多いものの糖質も高い食品は、炭水化物と同じように扱いましょう。
次に食べるのは、タンパク質中心の主菜です。
野菜や海藻ほど血糖値の上昇を抑える働きはありませんが、炭水化物よりは上がりにくいので、炭水化物の前に食べることで糖質の吸収をさらに緩やかにしてくれます。
でも、主菜はご飯等の炭水化物と一緒に食べるから美味しいという方も多いと思います。
よく考えれば、これこそが炭水化物を食べ過ぎる原因になっているわけですから、どうしても主菜を炭水化物と一緒に食べたいときには、少しだけ主菜を残しておくと良いでしょう。
最後に、ご飯やパン、めん類などの炭水化物です。
すでに野菜料理や主菜を食べていますから、炭水化物はそうたくさん食べられないことでしょうし、腸内での糖質吸収も抑えられます。
ダイエット効果を得ながら、血糖値の上昇を抑えることができれば、結果として生活習慣病予防にもつながりやすくなります。
今さらと思わず、ぜひ『食べる順番』にも気をつけてみてください!
≪ 血糖値の上昇を抑えるおススメ前菜のレシピ ≫
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