汗をかいたら塩分補給も必要?
2018/08/07
人間の身体は、体重の半分以上が水分ですが、その役割の1つに体温調整があり、気温の高い時期は体温を下げるために発汗量が多くなるため、水分補給が大切です。
夏場の水分補給、メディアによっては塩分補給も進めていますが、本当に塩分補給する必要があるのでしょうか?
通常、1.5時間未満の運動の場合、水分補給は水でOKとされています。
大量に汗をかく運動等はスポーツドリンクから水分補給と共に塩分補給をする必要がありますが、最近よく目にする塩分入りの飴や塩などは外での長時間の力仕事やの農作業などをしない限りは必要ないと言えるでしょう。
汗と体内の塩分量
汗のかき方によって汗に含まれる塩分濃度は異なりますが、塩分濃度を約0.3%とすると500㎖の汗には約1.5g、1000㎖の汗なら約3gの塩分が体外に出ていると考えられます。
スポーツドリンクには0.1~0.2%の塩分が入っているので、500㎖のスポーツドリンクには0.5~1gの塩分が含まれている計算になります。
『平成23年国民健康栄養調査』(厚生労働省)によれば、日本人の食塩摂取量は、男性10.9g/日・女性9.4g/日です。
一方、『日本人の食事摂取基準(2010年版)』(厚生労働省)によると、1日の食塩摂取量の目標として、成人男性は9g未満、成人女性7.5g未満とされています。
つまり、ただでさえ塩分の摂取過多が見られる日本人なのに、夏場の水分補給をすることで、さらに塩分摂取量が増えることも懸念されているというわけです。
さらに、日本高血圧学会では「夏でも高血圧の方は塩分を制限することが望まれる」と発表しています。
摂取する食塩量が多い現状にある日本人。
いくら発汗から体外に出る塩分量を差し引いて考えるとは言え、よほど大量に汗をかく状況でもない限り、塩分補給は必要ないという考え方も理解できます。
ただし、1時間で1ℓ以上の発汗を伴う運動を1時間以上行う場合には、しっかり塩分補給をすることが推奨されています。
・ハードな運動
・屋外での長時間の力仕事
・長時間にわたる農作業
このような場合には、塩分も怠らないようにしましょう。
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