歯の病気が心臓疾患の原因に!?
2016/04/22
近年の研究で、「歯とお口の健康状態は、全身の健康と大いに関わりがある」ということが明らかになってきています。
特に、『歯周病』との関係がクローズアップされています。
でも、「歯の病気がどうして全身の病気と関係があるの?」と思われる方が多いかも知れませんね。
これは、歯周病は細菌によって起こる病気であることが関係していて、お口の中にある歯周病の原因菌が、お口から体内に侵入していって、病気や身体の器官に影響を与えています。
歯周病と関係のある病気として、具体的には次のような病気が分かってきています。
・ 動脈硬化、心臓疾患
・ 糖尿病
・ 肺炎
・ 低体重時出産、早産
・ 骨粗しょう症、関節炎
例えば、動脈硬化との関係ついて解説してみましょう。
動脈硬化とは、血管の壁が内側に厚くなり、血管が狭くなって血液の流れが悪くなった状態のことです。
血管の壁にコレステロールなどが沈着して、脂肪の固まりができ、血液の通り道が狭くなったり詰まったりします。
これが心臓の血管で起きると狭心症や心筋梗塞、脳の血管で起きれば脳梗塞が引き起こされます。
歯周病の原因となる細菌はお口の中にありますが、これが免疫細胞に取り込まれて、血液中に運ばれていきます。
血液中に運ばれた歯周病菌は、血管の壁の部分で炎症を起こしやすくします。
その結果、コレステロールの沈着を促したり、細胞を傷つけたりするため、結果的に動脈硬化を促進してしまうのです。
その他の病気でも、同じように歯周病の原因菌が悪さをして、全身疾患に悪影響を及ぼしています。
お口という場所は生きていくために必要な栄養を身体に取り込む入り口であり、健康に生活するための玄関であると言えます。
ですから、お口の中をきれいにし、むし歯や歯周病を治療・予防することは、全身疾患の予防への第一歩とも言えるとても大切なことなのです。
歯やお口のトラブルは、歯やお口だけの問題だけにとどまらないことを理解して、これまで以上に日ごろのケアに励んでいってください!
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